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第1回北九州地域委員会

2018年度 第1回北九州地域委員会 

1.日 時 2018年10月1日(月)14:00~17:00 

2.場 所 北九州市 リーガロイヤルホテル小倉 

3.出席者 (委員)57名 

4.テーマ 北九州における風力発電産業の戦略・取り組み   

 

(1)張本邦雄北九州地域委員長開会挨拶(九経連 副会長) 

●2018年度北九州地域委員会のテーマとして、再生可能エネルギーの響灘地区洋上風力産業化構想推進による地域振興及び関門地区のインフラ整備と活用促進に向けた取組みの推進を挙げている。 この後、北九州市港湾空港局光武祐次エネルギー産業拠点化推進室長、ひびきウィン ドエナジー(株)寺﨑正勝取締役企画本部長の風力発電に関する講演も予定されている。講演会終了後、九経連本部より麻生会長他関係者の皆様も出席している。本部報告として2018九経連事業計画と地域委員会でいただいたご意見の九経連活動への反映についての説明、意見交換もあるので、皆様も講演、本部報告を通じ知見を深めていただきたい。 

 

(2)講演会 

●北九州市港湾空港局光武祐次エネルギー産業拠点化推進室長より「風力発電関連産業の 総合拠点を目指して」の講演、ひびきウィンドエナジー(株)寺﨑正勝取締役企画本部長より「響灘洋上風力発電プロジェクトについて」の講演があった。

 

 (3)講演質問(要旨) 

質問 わが国の風力発電事業は他国に比べて遅れているのはわかったが、これを進めるためにどのような仕掛けをお考えか。 

 

寺﨑本部長 経産省、NEDOに働きかけ、我々はジョイントインダストリープログラムとよんでいますが、新しい組織づくりを働きかけこの基礎部分ができつつある。技術開発し、市場が採用し、実業に繋がる動きを加速するように働きかけている。 

 

質問 洋上風力については漁業権含め総合的な動きはあるか。 

 

寺﨑本部長 総合的な問題ついて一本化するために内閣府に海洋政策本部ができまして、そこで対応できる仕組みの素案がある。日本の海は種々の問題があるので、包括して解決できる機関となればよいと思う。

 

質問 2030年までで風力発電の全エネルギーへの占有率2%はシヨックな数字である。他国は風力の占有率はどの程度あるのか。 

 

寺﨑本部長 ドイツ、イギリスは全体の2割程度はある。 

 

質問 そのくらいあるということならば、他国はオランダ同様安い価格で供給できているのか。 

 

寺﨑本部長 イギリスの場合はCUTという制度で段階的に下がってきている。オランダは国から補助があるので、ドイツ、イギリス以上に単価は下がってきている。 

 

質問 北九州は洋上風力発電について選ばれた地域なので外国とも連携し、先駆者の ノウハウも十分活用し、導入のスピードアップ、単価を下げるなど努力をお願いし たい。 

 

寺﨑本部長 九州に新しい洋上風力発電産業を持ち込みたい。若者が戻ってくる場をつくりたいと 考えている。わが国は他国に比べ課題解決のための多方面の方々が連携することに長けている。私もこの事業について先頭に立って努力したい。

 

 (4)麻生会長挨拶 ・九州は元気があると中央も認識してもらっているが、特に福岡市の尖がりが大きい。 北九州も産業、そしてエネルギー、洋上風力と尖がる要素があるので、頑張っていただきたい。 

 

・煮詰まる日本は今後動かせない事実。人口減、消費者の高齢化、購買力の低下の中ではあるが、光明は政治が安定していること。その中で我々現役リーダーが次の世代にバトンタッチしていく過程で、危機感をもっていかなければならない。 

 

・「九州から日本を動かす」というミッションを受けているが、九州の大きな恵みは観光分野である。これは今後も大きく伸びる。対前年比3割増のインバウンド入国者数が4年続いている。観光分野の経営者はいろいろな仕掛をつくっている。例えば福岡のある料亭では、中国、韓国観光客に向け、言語がわかる従業員を雇い、リピータ取り込みにつながっている。 ・第一次産業のネットプロフィットを上げるため、「売る力」を高めていきたい。 海外に売り込みにいっているが、中国の威海では、中国のバイヤーの「日本の商品を買いたい」強い意気込みを感じた。中国の農家にも刺激を与える意図があり、日本は農産品が美味で、品質が良く、かつ安全で中国よりわずかな割増価格で買えるということを知ってもらいたい。共産主義でありながら、競争原理を取り入れる動きがある。 又、日本人がベトナムに行って花、お茶をつくり日本を含め各国に輸入する動きもある。 このような動きで、若者が第一次産業に帰ってくる仕掛けを九州でつくるつもりである。 

 

・7月5日にパリでジャパンエキスポがあった。九州の知事、副知事と経済界代表が同行し2019 ラグビーW杯のセールスを行った。 試合の合間に九州の祭り等周遊を促す目的である。九州が官民一体となって売り込んでいこうという動きが徐々に醸成されてきている。 ・下関北九州道路については、早期実現の可能性を高めていくため、現政権で話を進めていくにあたり、地元経済界の機動醸成が重要。 

 

●矢野総務広報部長より、2018年事業計画、地域委員会で頂いたご意見の九経連活動への反映について7項目に分けて説明があった。(詳細内容は省略) 

 

(5)意見交換  

意見 介護人材不足になやんでいる。外国人留学生を雇いたいのだが、筆記試験等言語の壁があり思うようにならない。

 

麻生会長 国として介護人材が足りないのは認識している。45万人増やすともいっている。外国人看護師は国家試験17%しか合格せず、介護士は給与の面で懸念がある。心配するのは、看護及び介護を志す外国人が日本を敬遠する動きである。国が規制を緩めようという動きもあるのでそれを支援する動きをしたい。 

 

意見 協力会社従業員の働き方について、十分な休日の取得ができないのが現状。労基には週40時間の勤務時間、時間外勤務時間は月60時間以内に制限されているが、守りづらいのが現状。雇用契約の時間と実労働時間との乖離等、今後問題が抱えている事案なので、働き方改革について企業側からの視線で、なんらかの指針を考えていただきたい。 

 

麻生会長 難しい問題である。特にクレーン等特殊技能を有する職種は全体的に足りず、労働者は繁忙である。今後、労働者が多岐の技能を有することができる教育を推進していくなど、十分に協議していかねばならない。 

 

意見 オーバーフロー気味の福岡空港の代用は北九州空港である。その空港へのアクセスはバスのみである。モノレールを終点から延伸等できないか。

 

麻生会長 外国は福岡空港INもしくはOUTの動きに固執している。観光事業は基幹産業であり、空の強化は不可欠。24時間稼働する北九州空港の稼働につなげていきたいが、インフラ整備については、まず地元から声をあげていただきたい。九経連は応援する。            

 

以上

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