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林業部会 第2回調査・研究WG

平成29年度林業部会第2回調査・研究WG(座長:藤掛一郎 宮崎大学教授)を開催した。今回は(一社)日本木材輸出振興協会との共催で「福岡木材輸出検討会」と題して3月に開催するベトナム向け商談会の事前勉強会とした。 (一社)日本木材輸出振興協会の井上事務局長より「ベトナム等新たな輸出先への木材輸出について」と題して講演を頂いた。 講演内容 (1)ベトナム等新たな輸出先への木材輸出について     井上幹博(一般社団法人日本木材輸出振興協会 事務局長) 政府における林産物の輸出戦略について、2020年までの目標輸出額は250億円。2017年11月までの木材輸出額は292億円であり、今年は目標輸出額を遥かに超えている。  昭和30年以降の日本の木材輸出額の推移は、昭和の時代では合板の輸出を中心に年間300億円前後の規模で推移しており、平成に入り100億円前後の横ばい傾向で推移していたが、平成25年以降に丸太輸出を主体に輸出額が急増傾向にある。  2017年11月までの木材輸出総額に対する輸出相手国の割合は、1位は中国が44.1%、2位がフィリピン、3位が韓国、4位が米国となっている。  ベトナムは、人口9千万人の南北に長く主要都市は北部のハノイと南部のホーチミンである。森林面積は1,400万ha(森林率41%)で、うち人工林は390万ha(人工林率28%)であり、主要樹種のアカシア各種のほかマツ、ユーカリ、マングローブ等がある。  2016年の木材供給量は1,050万㎡であり国内森林から原材料の45%を供給しており残りの55%は海外からの輸入に頼っている。  主な木材および木材製品の輸入先は、中国(16%)、米国(12%)、カンボジア(10%)であり、輸出先は、米国(41%)、中国(15%)、日本(14%)、韓国(8%)となっている。   会議の内容 1.ベトナム輸出について  「TAVICO社が作成されているサウナ設備は、ベトナム国内向け販売を目的とされているのか。」「現在、当社でもヒノキの板材を輸出しているが、一部が日本のハウスメーカー、一部が韓国へ輸出されておりベトナム国内では消費されず加工貿易の拠点となっている様に思う。」  「愛媛県がヒノキを中心に売込みをされたと伺ったが、九州はヒノキよりスギが多いためスギを売込める可能性はあるのか。」  「TAVICO社について、愛媛県が最初にアプローチを掛けた旨お話がありましたが、これは県が支援をして業界が材を提供したのか。なぜ愛媛県はベトナムにアプローチしたのか。現在の愛媛県の取組みにおける評価はどうか。」  「ベトナムの国内需要は、これからの市場として魅力があると思うのですが如何でしょうか。」という意見が上がった。 全体を通しては、「日本のスギを売込んでいこうとした時に他の国より本日ご紹介頂いた国々の方が有力であるのか。」との質問があった。  

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